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たるたる日和
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アランさんの幸福論
こんにちは。

忘年会、クリスマス、御用納めなどなど・・お酒がらみの連続イベント(?)が幕を閉じ、ようやく生活に平穏が戻ってきました。

僕は、お酒を飲むのは好きなほうです。ただ、大勢でにぎやかに飲むのを楽しめるかは、気分によります。大勢で飲むのって、僕にとっては人間関係の一環としての行動という側面が強くて、心の底から楽しむという機会はなかなかありません。

誰々のグラスがそろそろ空になりそうだな・・とか、誰々は話の輪から外れているな・・とか、正直どーでもいいようなことが気になって仕方ないのです。話題も周りに合わせているというのが本音です。会話に参加する人数が多くなれば多くなるほど、内容もあたりさわりのないものになるものですし、メンバーは変われど、話題に代わり映えがしなくなるんですよね。

なので、どちらかというと少人数でゆったりお酒を楽しみつつ、語り合うようなスタイルの方が好きです。お酒の席は、他では考えられないくらい長い時間会話を楽しめる絶好の機会だと思うんです。あーこの人こういう考え方するんだな、なんて人間観察(?)の場でもあったりしてさ。

その辺の好みについては別の機会にしておくとして、やっぱり大人数の飲み会にはちょくちょく顔を出してます。そこで柄にもなく(?)笑顔を振りまいていると、アランさんの幸福論を思い出すことがよくあります。

「幸福だから笑うわけではない。笑うから幸福なのだ」という一文に象徴されるアランさんの考えは、思い返すたびに、くっくっく・・そうだったよな、と苦笑まじりに自分の行動を振り返る契機になっています。知らず知らずのうちに深刻になっちゃうんだよね。むぅ。

幸福論という本についてですが、そんなに硬い本ではありません。プロポ(哲学断章)と呼ばれる3ページ程度の散文が90篇程度集められたものです。どこから読んでも良いし、頭から丁寧に読めば、流れるように話題が連なっていく面白さもあります。

基本的に、アランさんの言いたいことはひとつだけと言ってもいいくらいなので、同じ論理の繰り返しに感じたら読み飛ばして次に進んでも良いし。気楽な本です。平たく言えば「笑う門に福来る」ってことと、「物事をうまい方向にもっていきたかったら、嘆いてないで努力しろ」ってことかな。ズバズバ論じていくので、身もふたもないです(笑)。

「もっと勉強しておけば良かったと言うものは例外なく暇人か怠け者である。そう嘆いている暇があったらすぐにでも始めればよい。」
「自分で放ったすべての矢が自分にもどってくる。自分こそが自分の敵。」
「自分の外部に言いわけをさがす人たちは、決して満足することがない。」
「努力により果実の味はよくなる。人間関係に関してあてはまらないことがあろうか。」
「人からもらった幸福などというものはおよそ存在しない。人は苦労の末に幸福を構築するのが結構好きである。」

すぐに思い出すのは上にあげたような文言かな。原文のままではなく、僕の中で再構成されてはいますが、こういった内容に興味をもたれたなれば一読をオススメします。総論ではないので、少しずつ電車に乗ってるときなんかに読んでいくのに適していますし。

いろんなところから出版されているようですが、岩波文庫さんが一番読みやすかった気がします。たまに直訳だよソレ・・と思うようなところもあるんですが、基本的に親しみやすい文体ですし、編集面でも行間が広く取られていたり、最近の岩波文庫は読みやすくなった!

最初に読んだのは高校生のときだったのに、今でもその言葉が心に刻まれているのは、アランさんの考え方が優れているのはもちろんなのですが、僕によくなじんだからかもしれません。僕は「論語」「中庸」「荘子」なんかの東洋思想の方が好みなんですが、言ってることは洋の東西を問わず共通するところも多いです。人間や社会というものをつきつめていくと、同じところにたどり着くのかもしれませんね。

宴会の席で、くだらねぇなぁと思いつつ、適当に笑いながら「まあ良いか~」と楽しんでみたくなる今日この頃です。
by lars.ff11 | 2008-12-29 01:36 | 音楽&ゲーム